ウェブスピンのメモダイアリ

暇だねと言われる前に

映画と音楽1

 サブスクリプション全盛の今になると、僕らの時代(90年代以降)の培った知識がもはや力ではなくなっている事を痛感するが、まだ僅かながらそこには純然たる積み上げた知識があるのも確かなので、まあ、まあ、よしとする。

 

 と、言うのもレコード、CDの物理的圧迫を伴う使命感と物欲の両輪構造がたまらなく自己承認欲求を満たしてくれていたわけだけど、それらは確実に買って、聞いて論じることが出来ないと、いわゆる俄かなわけで。そこにはその音楽や映画に自分の限られた財産である時間を割かないと積み上げることができない。

 

 映画であっても上映期間にスクリーンで鑑賞したかどうか。僕は大事だと思っている。DVD化されればまだしも、こけた映画はそのままリバイバルできないことだってたくさんある。

 

 音楽も映画もサブスクリプションの恩恵はとても大きく、便利になったのは間違いなく、ただその反面浅くあっさりした音楽通や映画通というか、まあ、しったかブリしたその当時の空気感の読めない、いけ好かない野郎が増えたって話だ。

 

 そして悲しいことに10年前であったらそういったやつらがむかつくしイラつくし、と感じていたと思うのだが、今となっては、なんとも思わない。べき論として、いけ好かないというべき!と感じるべきだとは思うが、もーそんなことどうでもよい。それでマニア気取ればいいし、自分のことを一味違った違いの分かるオタク、コミュニケーション満載のオタク。と美辞麗句しまくればいいと思う。僕にはもー関係ない。あと5年もしたら、自分が丸くなったと思うこの感情すらもアルツハイマーのように忘れていくだろう。